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Metaビジネスマネージャー徹底解説〜運用の最適化とトラブル解決〜

Metaビジネスマネージャーとは

Meta広告(FacebookInstagram)運用で欠かせないツールが「Metaビジネスマネージャー」です。ビジネスマネージャーは、FacebookページやInstagramプロフィール、広告アカウントなど、さまざまなアカウント管理をひとつの場所で管理できるツールです。チームでの作業をスムーズに進められ、外部のパートナーとも連携しやすくなります。また、各アカウントから広告設定をするよりも機能が充実しているのでより詳細な設定が可能になります。

誰が何をしているのかが見えやすくなることは大きなメリットですし、さらに権限の設定やアセットの共有を統一的に行えるため、混乱リスクも減らせます。

しかし、ビジネスマネージャーのツール内の機能の名前が覚えにくい、設定が複雑で使いこなせない、と感じる方が多いのが現状です。この記事では、Metaビジネスマネージャーの基本的な役割から、そのメリット、具体的な機能、作成・連携方法、そしてよくあるトラブルとその解決策までを解説していきます。

Metaビジネスマネージャーの概要と役割

個人のFacebookInstagramアカウントでビジネス用ページや広告アカウントを管理することも可能ですが、機能に制限があったり、プライベートと仕事の区別がつきにくくなったり、チームで運用する際にアカウントの共有が難しくなったりといった問題が起こりがちです。Metaビジネスマネージャーは、チームで仕事としてアカウントを運用することを前提に用意されているツールなので、上記のような問題が起こりにくく、また、Meta側の担当者のサポートが受けやすくもあります。

管理できるアセット

Metaビジネスマネージャーで管理できる主なアセットは以下の通りです。

  • Facebookページ:企業やブランドの公式ページです。投稿の管理、インサイトの確認、ユーザーとの交流などを行います。
  • InstagramプロフィールInstagramのビジネスアカウントを連携し、投稿の管理や広告配信に活用します。
  • 広告アカウント: Meta広告を配信するためのアカウントです。予算設定、キャンペーン作成、オーディエンス設定、効果測定など、広告運用に関する全ての作業を行います。
  • ピクセル:ピクセルとは、ウェブサイト上でユーザーの行動を測定・記録するための小さなコードのことです。ウェブサイトに設置し、ユーザーの行動を追跡したデータを元に、広告効果の測定やリターゲティング広告の配信に役立てます。広告配信の最適化には外せません。
  • カタログECサイトなどで商品を販売している場合に、商品情報を一括で管理し、ダイナミック広告などに活用します。
  • ユーザー:チームメンバーや外部のパートナーを招待し、それぞれに適切なアクセス権限を付与して共同で作業を進められます。
  • ドメイン:ウェブサイトのドメインを認証することで、広告配信のパフォーマンス向上や、イベント設定の優先順位付けなどが可能になります。

「ビジネスポートフォリオ」とは?ビジネスマネージャー、ビジネスSuiteとの違い

Metaのツールは名称変更が頻繁に行われるため、混乱しやすいかもしれません。ここであらためて区別して解説します。

  • Metaビジネスマネージャー:この記事で解説している主要な機能を提供します。以前からある、ビジネスアセットを一元管理するための基盤となるツールです。
  • Meta ビジネス Suite Metaビジネスマネージャーの上に位置する、より包括的なプラットフォームです。FacebookページとInstagramアカウントの投稿管理、メッセージのやり取り、インサイトの確認、広告作成など、日々の運用業務の多くをここで行えます。ビジネスマネージャーが「設定」や「権限管理」に特化しているのに対し、ビジネススイートは「日常の運用」に焦点を当てていると考えると分かりやすいでしょう。

簡単に言えば、Metaビジネスマネージャーは「ビジネスアセットの土台となる管理ツール」、Meta ビジネス Suiteは「日々の運用を行うためのダッシュボード」というイメージです。

 

Metaビジネスマネージャーを活用するメリット

Metaビジネスマネージャーを使うことで、ビジネスのデジタルマーケティング活動に多くのメリットがもたらされます。

セキュリティの強化と仕事とプライベートの区別

Metaビジネスマネージャーの最大のメリットの一つは、セキュリティの強化仕事とプライベートの明確な区別ができる点です。

個人のFacebookアカウントでビジネスアセットを管理していると、万が一アカウントが乗っ取られた場合、ビジネスアセットも危険にさらされる可能性があります。また、担当者が退職した場合に、個人のアカウントを通じてビジネスアセットへのアクセスが残ってしまうリスクも考えられます。

Metaビジネスマネージャーを使えば、ビジネスアセットは個人のアカウントから切り離して管理されます。これにより、ビジネスアセットの所有権を会社に帰属させ、担当者の入れ替わりがあっても安全に引き継ぎが行えます。さらに、従業員には必要な権限だけを付与できるため、情報漏洩のリスクも減らせます。

広告運用の効率化と外部連携

Metaビジネスマネージャーは、広告運用の効率を大幅に向上させ、外部のパートナーとの連携を非常にスムーズにします。

複数のFacebookページやInstagramプロフィール、広告アカウントを運用している場合、それぞれを個別に管理するのは非常に手間がかかります。ビジネスマネージャーを使えば、これら全てを一つのダッシュボードで一元管理できるため、作業効率が格段に上がります。

また、広告代理店やフリーランスのコンサルタントなど、外部の専門家に広告運用を依頼する場合も、ビジネスマネージャーが非常に役立ちます。個人のアカウント情報を共有することなく、必要なアセットへのアクセス権限だけを安全に付与できるため、スムーズかつセキュアな連携が実現します。これにより、代理店側も効率的に作業を進められ、結果として広告効果の最大化につながるでしょう。

Metaビジネスマネージャーでできること

Metaビジネスマネージャーは、ビジネスのFacebookInstagram活用を強力にサポートする様々な機能を提供しています。

Metaビジネスマネージャーの主要な機能

Metaビジネスマネージャーの核となる主要な機能は、以下のアセットの管理です。

  • Facebookページ管理
    • 既存のFacebookページをビジネスマネージャーに追加したり、新しいページを作成したりできます。
    • ページの役割(管理者、編集者など)をユーザーに割り当て、権限を細かく設定できます。
    • ページのインサイト(分析データ)を確認し、パフォーマンスを把握できます。
  • Instagramアカウント管理
    • Instagramのビジネスプロフィールをビジネスマネージャーに連携できます。
    • 連携後、Facebookページと同様に、広告配信や投稿管理に活用できます。
  • ユーザー管理
    • チームメンバーや外部パートナーを「ユーザー」として追加できます。
    • 各ユーザーに対して、Facebookページ、広告アカウント、ピクセルなど、個々のアセットへのアクセス権限を細かく設定できます。例えば、広告アカウントへのアクセスは許可するが、Facebookページの投稿は許可しない、といった設定が可能です。
    • 不要になったユーザーのアクセス権限を簡単に削除できます。
  • 広告アカウント管理
    • 既存の広告アカウントをビジネスマネージャーに追加したり、新しい広告アカウントを作成したりできます。
    • 広告アカウントの支払い方法を設定・管理できます。
    • 広告アカウントへのアクセス権限をユーザーに付与し、共同で広告運用を行えます。
    • 広告アカウントの利用状況や支出状況を一覧で確認できます。

Meta広告マネージャー画面

その他の機能

主要な機能以外にも、Metaビジネスマネージャーにはビジネス活動をさらに強化するための便利な機能があります。

  • カタログ
    • ECサイトの商品データなどを一括でアップロードし、カタログとして管理できます。
    • このカタログデータは、ダイナミック広告(ユーザーの閲覧履歴に基づいて関連商品を自動表示する広告)やコレクション広告などに活用できます。
    • 商品の在庫状況や価格変更なども自動で同期させることが可能です。
  • ドメイン認証
    • 自社のウェブサイトのドメインをビジネスマネージャーで認証することで、そのドメインの所有者であることをMetaに証明できます。
    • これにより、iOS 14以降のプライバシー変更による影響を軽減し、ウェブサイトイベントの計測精度を向上させることができます。
    • 特定のイベント(購入、リードなど)の優先順位を設定し、広告最適化に役立てることも可能です。

これらの機能を活用することで、より高度な広告運用やデータ分析が可能になり、ビジネス成果の最大化に貢献します。

Metaビジネスマネージャーの作成と連携方法

Metaビジネスマネージャーの作成と、各種アセットの連携は、ビジネスを始める上で最初のステップとなります。

出店:MetaビジネスSuite公式

アカウントの作成

Metaビジネスマネージャーのアカウント作成は、以下の手順で行います。

  1. Metaビジネスマネージャーのウェブサイトにアクセス:ブラウザで「facebook.com/overview」にアクセスします。
  2. 「アカウントを作成」をクリック Facebookの個人アカウントでログインしていることを確認します。
  3. ビジネス情報を入力:ビジネス名、あなたの名前、ビジネス用のメールアドレスなどを入力します。
  4. 詳細情報を入力:住所、電話番号、ウェブサイトのURLなどを入力します。
  5. 送信: 全ての情報を入力したら、送信ボタンをクリックします。
  6. メール認証: 登録したメールアドレスに認証メールが届くので、リンクをクリックして認証を完了させます。

これでMetaビジネスマネージャーのアカウントが作成されます。

各種アセット(アカウント)の連携

アカウント作成後、ビジネスで利用する各種アセットをビジネスマネージャーに連携していきます。

  • Facebookページの連携
    1. ビジネスマネージャーのダッシュボードから「ビジネス設定」へ移動します。
    2. 左側のメニューで「アカウント」の下にある「ページ」を選択します。
    3. 「追加」ボタンをクリックし、「ページを追加」を選択します。
    4. 既存のFacebookページの名前またはURLを入力し、追加します。あなたがページの管理者であれば、すぐに連携が完了します。
  • 広告アカウントの連携
    1. 「ビジネス設定」から「アカウント」の下にある「広告アカウント」を選択します。
    2. 「追加」ボタンをクリックし、「広告アカウントを追加」を選択します。
    3. 既存の広告アカウントIDを入力して追加します。あなたが広告アカウントの管理者であれば、すぐに連携が完了します。
    4. もし新しい広告アカウントを作成したい場合は、「新しい広告アカウントを作成」を選択します。
  • Instagramアカウントの連携
    1. 「ビジネス設定」から「アカウント」の下にある「Instagramアカウント」を選択します。
    2. 「追加」ボタンをクリックし、Instagramアカウントのユーザー名とパスワードを入力してログインします。
    3. 連携が完了すると、ビジネスマネージャーからInstagramアカウントの管理や広告配信が行えるようになります。

これらの手順で、主要なアセットをMetaビジネスマネージャーに集約し、一元管理の準備が整います。

よくあるトラブルと解決策

Metaビジネスマネージャーは非常に便利なツールですが、設定や運用中にいくつかのトラブルに直面することもあります。ここでは、よくある問題とその解決策をご紹介します。

ビジネス設定へのアクセス問題

「ビジネス設定にアクセスできない」「必要な項目が見当たらない」といった問題は、権限不足やアカウントの状態が原因で起こることがあります。

  • 解決策
    • アクセス権限の確認:あなたがMetaビジネスマネージャーの管理者権限を持っているか確認してください。管理者でなければ、一部の機能にアクセスできない場合があります。管理者に連絡して権限を付与してもらいましょう。
    • 正しいビジネスマネージャーの選択:複数のビジネスマネージャーを所有している場合、意図しないビジネスマネージャーにログインしている可能性があります。画面上部のプルダウンメニューから、正しいビジネスマネージャーを選択し直してみてください。
    • アカウントの健全性 Metaビジネスマネージャー自体や、連携している広告アカウントにポリシー違反などの問題が発生している場合、アクセスが制限されることがあります。ビジネス設定内の「アカウントの品質」を確認し、問題があれば対処しましょう。

複数アカウント管理での混乱

Facebookページ、Instagramプロフィール、広告アカウントなどが複数あり、どれがどのビジネスマネージャーに紐付いているのか分からなくなる、といった混乱もよくあります。

  • 解決策
    • 命名規則の統一:ビジネスマネージャー、広告アカウント、Facebookページなどに、分かりやすい命名規則を設けましょう。例えば、「[会社名]_[事業部名]」や「[ブランド名]_BM」のように、一目で識別できる名前を付けるのがおすすめです。
    • 整理と棚卸し:定期的にビジネスマネージャー内のアセットを棚卸しし、不要なものや重複しているものがないか確認しましょう。
    • 権限の明確化: 各アセットに誰がアクセスできるのか、どの権限を持っているのかを明確にし、必要に応じて権限を調整してください。

アカウント削除ができない場合の対処法

不要になった広告アカウントやビジネスマネージャーを削除したいのにできない、というケースも報告されています。

  • 解決策
    • 広告アカウントの削除:広告アカウントを削除するには、まずそのアカウントに紐付いている支払い方法を全て削除し、未払い残高がない状態にする必要があります。また、広告アカウントに管理者以外のユーザーが残っている場合は、それらのユーザーを削除する必要があります。
    • ビジネスマネージャーの削除:ビジネスマネージャーを削除するには、まずそのビジネスマネージャーに紐付いている全てのFacebookページ、Instagramアカウント、広告アカウント、ピクセルなどを削除または他のビジネスマネージャーに移行する必要があります。全てのアセットが解除された状態でないと、ビジネスマネージャー自体を削除することはできません。
    • Metaへの問い合わせ:上記の方法を試しても削除できない場合は、Metaのヘルプセンターを通じて直接問い合わせるのが最も確実な解決策です。

まとめ〜Metaビジネスマネージャーを使いこなして運用を最適化しよう!〜

Metaビジネスマネージャーの活用が運用効率向上に不可欠

出店:MetaビジネスSuite公式

Metaビジネスマネージャーは、FacebookInstagramを活用したビジネス活動において、もはや欠かせないツールです。特に、複数のアセットを管理したり、チームで共同作業を行ったり、外部パートナーと連携したりする場合には、その真価を発揮します。

セキュリティの強化、プライベートと仕事の区別、そして何よりも広告運用の効率化と外部連携の容易化は、ビジネスの成長を加速させる上で非常に重要な要素です。最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、この記事で解説したポイントを押さえ、機能を理解し、適切に活用することで、あなたのMeta広告運用は間違いなく最適化されるでしょう。

広告運用を外注するという選択肢

Metaビジネスマネージャーを使いこなすことは大切ですが、Meta広告運用の全体像を把握し、常に最新のトレンドに対応しながら最適な成果を出し続けるのは、時間も知識も必要とする大変な作業です。

もし、自社でそこまでのリソースを割くのが難しいと感じたり、より専門的な知見を活用して成果を最大化したいと考えるなら、広告運用代行会社に依頼するという選択肢も非常に有効です。プロの代行会社は、Metaビジネスマネージャーの機能を最大限に活用し、あなたのビジネス目標達成に向けて最適な戦略を立案・実行してくれます。

自社の状況に合わせて、Metaビジネスマネージャーを使いこなすか、プロの力を借りるか、最適な方法を選んでいきましょう。

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