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近年、消費者のニーズは多様化し、モノ消費からコト消費へ転換しています。人々が「モノ」よりも「コト」への消費に重きを置く傾向にある現代、必要なモノを必要な時にだけ、お得に利用できるレンタル市場の動きが盛んです。
レンタル業界を経験していない人にとって、「レンタルとリースはどう違うのか?」という質問は、わかっているようでも、はっきりと答えることは難しいかもしれません。
今回は両者の違いと、それぞれのメリット・デメリットについてビジネスの観点から解説します。
レンタルとリースの違い
レンタルとリースの大きな違いは、契約期間の長さです。
レンタルは、1日レンタルや、週単位のレンタルなど、短期間で物品を借りることになります。たとえばDVDレンタルや衣装のレンタル、レンタカーなどがわかりやすい例です。
一方リースでは、数か月間や年単位など、中長期で物品を借りることになります。比較的、物品自体が高額で、中長期的に使用する前提の物品がリースの商材です。たとえば、コピー機などのOA機器、工場で扱う産業機械などです。
契約期間の長さの他に、次のような違いもあります。
項目 |
レンタル |
リース |
---|---|---|
契約期間 |
短期(一時的) | 中長期 |
契約の対象 |
レンタル会社が所有している在庫の物品 |
ユーザーが希望する物品をリース会社が購入 |
中途解約 |
可能 br>※違約金が発生する場合がある |
中長期 |
所有権 |
レンタル会社 |
リース会社 |
保守・修繕義務 |
レンタル会社 |
ユーザー |
料金体系 |
時間あたりや日あたりでの料金設定 |
物品の価格×リース料率 |
月額料金 |
リースよりも高い |
レンタルよりも安い |
契約満了後の扱い |
返却または契約延長 |
返却または再リースの契約 |
レンタルのメリット・デメリット
レンタルのメリットとデメリットを、リースや購入の場合と比較しながらご紹介します。
レンタルのメリット
- 必要最低限の期間だけ借りることができる
レンタルは、数時間や1日、数日の単位での契約となるため、ユーザーが必要とする期間で契約し料金を支払います。必要なときに、必要なものだけ使用することができる柔軟性があります。
季節商品など使わない期間が長い物品は、レンタルであれば保管場所に困ることもありません。
- 煩雑な手続きが不要
基本的には、料金を支払うだけの手続きとなります。場合によっては、会員登録が必要なことがありますが、煩雑な手続きは必要ないので、比較的気軽に借りられます。/p>
- 一時的に利用したい場合にお得
購入すると、費用対効果が得られない「買う程でもないけど、必要」という時には、購入よりもレンタルの方が安価に物品を利用できます。
- 流行りのものや最新のものを利用することができる
たとえばドレスのレンタルであれば、その時のトレンドに合ったものを選べます。高価なドレスを購入すると、数年後には「流行遅れで使えない」という場合もありますが、レンタルではその心配はありません。
レンタルのデメリット
- レンタルできる物品の選択肢が限られる
レンタル会社が所有している物品の中から借りたいものを選ぶので、契約の都度ユーザーの希望にあわせて新品を購入するリース契約に比べると、選択の幅が狭くなります。
- 料金が高い
借りる期間が短ければ問題ありませんが、中長期的に借りる場合は料金が高くなり、購入する方が安くなることも。レンタルは、短期で借りるユーザー向けのサービスと考えた方がよいでしょう。
- 基本的に新品ではない
複数の人がその物品を使用するため、基本的には中古品となり、汚れやキズが気になる場合もあります。
リースのメリット・デメリット
リースのメリットとデメリットを、購入する場合との比較しながらご紹介します。
リースのメリット
- 初期費用を抑えることが可能
車などを購入する際に発生する諸経費や税金などの初期費用は、リース契約では抑えることができます。月毎で定額など、一定の料金を支払います。
- 新しい機種を使うことが可能
複合機などのOA機器やパソコンなどのIT機器は、次々と新しい技術が導入され、新商品が発売されます。
購入する場合、最新の機能が備わった機器を使用するためには頻繁に買い替えることになり、多額のコストが掛かってしまうでしょう。
リース契約であれば契約期間を選べるので、使っている機種が陳腐化する前に、新しい機種に乗り換えることもできます。
- 月々でコストを把握できる
一定の料金の支払いなので、ランニングコストの把握が容易になります。
また、リース契約で設備を導入すれば、リース料金は全額経費として扱うことができます。
- 管理に手間が掛からない
設備などを購入する場合は、資金調達や償却事務、諸税金の支払い、資産処分事務などの事務作業が発生しますが、リースを利用すれば煩雑な事務作業は不要です。
リースのデメリット
- 保守義務や修繕義務がある
機器の保守義務、修繕義務はユーザー側にあります。
実際は、リース料とは別に保守会社へ毎月の保守料を支払って、機器の整備や故障の修理等をしてもらうことになります。
- 中途での解約ができない
リース契約は、一般的にユーザーが選んだ物品や設備をリース会社が代理で購入し、貸与します。税法の関係で中途解約はできません。
解約がどうしても必要な場合は、解約時点で残っているリース期間分のリース料を支払う必要があります。
- 料金が高くなる場合もある
リース料金には、リース会社の手数料や固定資産税などが反映されています。
支払総額が、購入する場合と比べて高額になる場合もあるでしょう。
- 自分の所有物にならない
物品の所有権はリース会社が持っているので、自分の所有物にはなりません。
継続して使用するには、再リースの契約が必要です。
レンタルにおすすめの商材、リースにおすすめの商材
レンタルの商材を選ぶ際には、その物品を借りられる理由を考えましょう。ユーザーがレンタルを利用するには理由があります。
一時的に利用するので買う程ではないもの、所有するとなると保管場所に困ってしまうもの、維持費用が掛かるものなどから商材を選ぶとよいでしょう。
たとえば、結婚式参列用のドレス、着物、バーベキューセットなどの季節商品、玩具、車、農機具などです。
例に挙げた以外にも商材はさまざまで、アイデア次第では現状のレンタル市場にない物品も商材になるかもしれません。
世の中のすべての商品が商材に向いているわけではなく、想定される上代・下代、サイズ、使用頻度、耐久性など、商材の特性も考慮する必要があります。
リースビジネスは、そのほとんどがBtoBのビジネスです。現存するリース会社で扱う物件も多種多様で、あらゆる事業分野・領域でニーズがあります。
農業機械や医療機器、店舗設備、建設機械などもリースで利用されているのが現状です。
今後発生しそうな消費者のニーズや社会の課題についてアンテナを張りめぐらせ、社会やマーケットの動きに応じた商材を選定するとよいでしょう。
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この記事を書いた人
MPH WEBコンサルティング事業部
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