WEB広告13種類ー各広告のメリット・デメリットと選び方のポイントー
目次
自社製品やサービスをWEBで宣伝したいとき、どのように広告を出稿すればよいのかわからない、費用対効果に不安があるという人も多いものです。WEB広告は、表示させる場所やタイミング、ターゲットを明確に定めなければ、ユーザーが広告を目にしても期待した効果は得られません。
そこで今回は、自社に合うWEB広告の選び方と各WEB広告の種類を紹介します。
ますます拡大していくWEB広告の需要
コロナの影響でWEB上でのビジネスがより活発化し、EC市場の成長やSNS利用時間は増加傾向にあります。多くの広告出稿企業で予算をインターネット広告にシフトする傾向にあり、WEB広告市場は年々拡大しています。
WEB広告の4つのメリット
ここまでWEB広告の需要が拡がっている理由は実に、そのメリットにあるでしょう。
WEB広告のメリット①広告を配信したいターゲット層を絞ることができる
テレビや新聞の広告や交通広告のような従来の広告と、WEB広告との最大の違いは、広告配信のターゲットにしたい人をあらかじめ設定できるという点にあります。(このことを”セグメントを設定する”といいます)
WEB広告によって絞れる範囲や精度は若干異なりますが、性別やエリア、年齢、趣向などをあらかじめ設定することができるので、広告を見て欲しい層だけに配信することができるので、クリックされる確率を上げることができ、費用対効果の向上が狙い安いといえます。
WEB広告のメリット②少額の予算からはじめられる
WEB広告では、かけた金額の分だけのユーザー数に広告配信が行われます。はじめは、言ってしまえば数百円程度からでもスタートできて、もし結果がよければ予算を再投下すればいいですし、結果が思わしくなければ設定や文言や画像を差し替えてみて再チャレンジする、というような出稿の仕方が可能です。
料金体系は広告の種類によって様々ですが、広告が表示された回数によって課金される「インプレッション課金(CPM)」や、ユーザーが広告をクリックしたときだけ課金される「クリック課金(CPC)」などがあります。広告の種類によっては1クリックに対して支払う単価や広告費の上限を設定することもできるため、予算に合わせて広告の出し方をアレンジすることができます。
WEB広告のメリット③効果測定や分析ができる
従来のテレビ広告や看板などでは、一体何人の人に見られたのか、その広告を見てアクションを起こしてくれた人が何人いるのかなど実績を測るのが難しい中、WEB広告では広告の表示回数やクリックされた数、その広告を経て問い合せや商品購入をしてくれた人の数や金額などをデータとして見ることができます。広告の費用対効果をリアルタイムで知ることができるので、結果を次の施策に役立てたり、より費用対効果を高める広告運用へと精度を上げやすいです。
WEB広告のメリット④出稿中でも設定や文言・画像を差し替えて改善が測れる
WEB広告は、出稿をスタートさせてあと、いくらでも一時停止や再開がコントロールできます。結果が思わしくない場合は一時停止して、ターゲット設定や文言、画像を差し替えることが可能です。
例えば表示回数はしっかり取れているのにクリックされる数が少ない、という場合は、よりクリックを誘導しやすい文言や画像に差し替えることが可能です。はじめはどんな見せ方に効果があるのかわからないので、ABテスト(2つまたは複数の違う広告パターンを用意してどちらがより有効かをテストする手法)することも可能です。
WEB広告のデメリット
柔軟性が高く費用対効果で無駄が出にくいWEB広告ですが、デメリットを挙げるとするならば、各広告媒体の特性や仕組みを十分に理解していないと効果を出しにくいという点があります。
もちろん誰でもアカウントを作って出稿することができるのですが、後述するWEB広告の種類によって特徴や設定方法も違うので、費用対効果を最大化させるためには、各広告に熟知している人や業者に依頼したり相談しながら運用しないと、投下した予算に無駄が出てしまうでしょう。
また、AIによる薬事や人権的な規制が入るので、医療健康系や、肌の色に関する美容系、金融系など商材によっては用意した広告の文言や画像で出稿できないこともあります。
WEB広告の種類と特徴
WEB広告の種類は多様化していて、例えばSNSひとつとってみても、Twitter、Instagram、Facebookでは、広告の表示方法や特徴、ユーザー層が異なります。
以下、おもなWEB広告の種類を紹介します。
リスティング広告
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!で検索したキーワードに連動させた広告です。検索連動型広告とも呼ばれており、検索結果の上部に「広告」と記載されたWEBページが表示されます。
たとえばGoogleで「男性 ヒゲ脱毛」と検索すると、検索結果の上部にエステや美容外科のWEBサイト、キャンペーンサイトが表示されるものがリスティング広告です。
リスティング広告の費用は「クリック単価制」といい、検索ユーザーが広告をクリック・タップしてWEBサイトを閲覧したときに発生します。広告を上位に表示させるには、広告の質いわゆる「広告ランク」を高くしなければなりません。
少ない費用でも出稿できる、ある程度費用の目安がつきやすいメリットがある一方で、上位表示させるための知識や費用がかかるといった点もあります。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、ブログなどのWEBコンテンツにバナー(画像)で表示される広告です。画像や動画で表示されるため、ユーザーの目にとまりやすい特徴があります。
ディスプレイ広告は、ユーザー自身が気づいていない目的に対してアプローチできることがメリットです。一方で、広告の商品やサービスを必要としていない人の目にもとまり、クリックをされる回数が増えるため、そのぶん広告費が増加するリスクもあります。
SNS広告
SNS広告とは、Twitter、Instagram等のSNS上に表示される広告です。自社アカウントのフォロワーを増やしたりWEBサイトへ誘導したりして、商品やサービスを認知させます。
SNSでは、リツイートやいいね、コメントでユーザーとコミュニケーションがとれるため、ユーザーの手によって宣伝されることもあるでしょう。ただ、ユーザーが興味をもつコンテンツを充実させる方法や、フォロワーを増やすためのノウハウが必須です。
動画広告
動画広告はその名の通り、動画によって商品やサービスを宣伝する方法です。
- YouTubeの再生時に挿入される「インストリーム広告」
- ブログなどのWEBサイトやSNSに表示される「インフィード広告」
おもにこのような動画広告があります。ほかにも、パソコンやスマホの画面をスクロールすることで表示される、インスクロール広告、インリード広告などもあります。
伝えたいことを映像と音声で伝えられるため、テレビCMのような感覚です。しかし、ブログや動画を閲覧している際に入る広告であり、何度も再生される広告を見ると、ユーザーがネガティブな印象を抱くリスクもあります。
ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、ニュースサイトなどのWEBサイトの中に融合させた広告です。広告ではあるものの、コンテンツの中に自然に入り込んでいるため、ユーザーの関心を引きやすいでしょう。
一見、広告とは分からないものの、記事タイトルとなる部分に「Sponsored by◯◯」「AD」「広告」といった表記があるためステルスマーケティングとは異なります。コンテンツやユーザーの情報に連動した広告が掲載されているため、広告をうっとうしいと思う人でも不快に感じにくいでしょう。
メール広告
メール広告とは名前の通り、メール配信による宣伝です。メール広告には以下の2種類があります。
- メルマガに挿入する広告
- メール自体が広告となるもの
いずれの場合もユーザーにメールを送信し、メールを開封して目を通してもらうことで、初めて効果が得られます。リスティング広告などとは異なり、一度メールを削除してしまうと広告が見られないため、ユーザーがメールを開封する工夫が必要です。
いかにメールを読んでもらえるかが重要で、メールタイトルやメルマガを配信する時間帯など、細かな部分にも配慮しなければなりません。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、ブロガーやアフィリエイターがもつ、ブログやWEBサイトに掲載してもらう広告です。掲載された広告から商品を購入してもらう、広告をクリックされた際の成果によって費用を支払います。
ほかの広告よりも初期費用が抑えられること、費用に対して効果が高くなりやすいことがメリットです。しかし、広告を掲載するかどうかはブロガーやアフィリエイター自身であるため、思うように広告が掲載されないデメリットもあります。
アドネットワーク広告
アドネットワーク広告とは、ブログやソーシャルメディアを含むあらゆるWEBサイトにまとめて広告を配信できる手法です。通常、あらゆる広告を試したい時には、一つ一つの媒体で設定をするのを面倒に思う人も多いと思いますが、アドネットワーク広告を利用すると、広告配信設定の業務を全て任せることができるので、業務効率が上がります。
設定の手間を省けて一度に複数の広告配信ができるので認知を狙いたい時にはアドネットワーク広告が適していますが、どのメディアに配信されるかはわからないので、特定のメディアを選定したい時や特定のユーザーとのマッチング率を上げたい時には不向きの出稿方法といえます。
また、アドネットワーク広告と混同しやすいのがDSPですが、DSPというのは複数のアドネットワーク広告を配信できるツールのことをさします。
リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、1度WEBサイトにアクセスしたユーザーに対してそのサイトの広告を表示する手法です。1度アクセスしたということで既に商材に興味を持っているユーザーと見なされ、再度広告を表示することでよりコンバージョン率を上げられる可能性が高いのがメリットです。
ただし、同じユーザーに対して同じ広告が繰り返し表示されるので、ユーザーがしつこく感じる場合があるというデメリットがあります。Google広告は、最近ではリターゲティング広告ではなくリマーケティング広告と言われます。
純広告
純広告とは、WEBサイト上のエリアに手動で広告を一定期間掲載する広告スタイルになります。WEBサイトの持ち主がWEBサイトの中のエリアを貸して、広告を出したい出稿主はそのエリアで広告を出稿します。まさに、例えば交通広告や看板をWEBに置き換えたスタイルです。メリットは、希望のWEBサイトに決まった期間で出稿できるのでそのWEBサイトにアクセスするユーザーと商材のターゲットユーザーがマッチしていれば広告の効果を高めることができる点にあります。
ただし、他のWEB広告に比べると純広告は金額が高いのがデメリットと言えるでしょう。
記事広告(タイアップ広告)
記事広告・タイアップ広告とは、WEBサイトの中のコンテンツ記事で商材を宣伝する広告手法です。タイアップ広告と呼ばれることもあります。
広告を出したい出稿主とWEBサイトの運営者がタイアップしてコンテンツ記事を作成します。他の広告と違って記事形式なので、ユーザーは広告を出されている感じがしにくく、自然と商品に興味を持ってもらいやすいのが大きなメリットです。
ただし、作成に時間や工数がかかるのと、即効性に欠ける部分はデメリットとなります。
リワード広告
リワード広告とは、ユーザーが広告を受信する代わりに報酬を得られるという広告手法です。アプリでよく使われている手法です。 例えばユーザーがスマホのアプリ使用中に動画広告を視聴したり、アンケートに回答すると、ユーザーはポイントなどの報酬がもらえます。
スマホのアプリをインストールしてもらいたい時や、短期間で認知を上げたい時には一時的に有効ですが、報酬目当てでコンバージョンが発生することが多いので継続率が低いのがデメリットです。
デジタル音声広告
デジタル音声広告とは、最近特に注目が上がっている音声メディアでの広告です。
VoicyやSpotifyなどの音声コンテンツ上でも、広告を打つことができます。
音声メディア自体は少しずつ注目されていますが、デジタル音声広告自体はまだ主流の広告ではありません。ただし、現在多方面で音声メディアのポテンシャルが囁かれていて、例えばYouTubeなどの無料動画の視聴者層と比べると音声メディアのユーザー層は知的レベルや高い可能性があるという声もあり、言い客層を狙った商材とはマッチする可能性がありそうです。
これからどんどん開拓されていくと、デジタル音声広告も多様化するかもしれません。
WEB広告の選び方のポイント
上述の通りWEB広告にはさまざまな種類があり、広告の種類によって宣伝効果や費用が大きく異なります。そのため、最適な広告を選ばなければ、想定している効果が得られません。まずは、自社に合うWEB広告の選び方を見ていきましょう。
自社商品やサービスの特徴で選ぶ
WEB広告を出稿する際に、改めて自社商品やサービスの特徴・メリット・ターゲットを洗い出してみましょう。すると、適切なWEB広告の種類がわかります。
SNSひとつとってみても、Twitter、Instagram、Facebookでは、広告の表示方法や特徴、ユーザー層が異なるものです。WEB広告には文字、バナー広告(画像)、動画などがあり、集客効果が期待できる広告を選びましょう。
WEB広告の目的やターゲットで選ぶ
WEB広告は、想定するターゲットが目にしなければ意味がありません。たとえば、20代女性をターゲットにした美容アイテムの広告が、40~50代男性がメインに閲覧しているWEBサイトへ掲載しても効果は薄いでしょう。
- 出稿する広告を誰に見てもらいたいか(年齢、性別)
- どのような人にサービスを提供したいか(悩みを解決したい人など)
- どういう時期に広告を表示させたいか(イベント、季節)
これらのことを考えたうえで、どのような広告を出稿するか選びます。
予算で選ぶ
各WEB広告の特徴も大切ですが、限りある予算内に収めることも重要です。サービスごとに月額や年間費用が異なるため、サービスの特徴を把握しながら、効果と費用が釣り合っているか、予算内に収まるかをチェックしてみてください。
WEB広告運用サービスのWEBサイトには、おおよその費用のみ掲載されています。個々の会社に合わせたサービスやオプションも提供しているため、見積もりをとって詳細な費用を出しましょう。
安価であればサービスが不十分、高価であれば十分なサービスが受けられるというわけではありません。自社に合うWEB広告の費用対効果を各社で比較しましょう。
WEB広告の効果を高める為に合わせて使用したいツール
WEB広告の運用は、ただ広告を掲載すればよいわけではありません。広告でどのような効果が出ているのかのリサーチが重要です。広告効果の向上を期待できる、2つのツールを紹介します。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスとは、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールです。
- ・サイトの訪問者数
- ・どのページをどれくらい(時間)閲覧しているのか
- ・スマホ、パソコン、タブレットのどのデバイスの割合が多いのか
- ・どのようなキーワードでWEBサイトへ訪れたのか
といった情報がわかります。一部有料ではるものの基本は無料で使用できること、導入の手軽さが大きなメリットです。
WebAntenna
WebAntennaとは「広告効果測定ツール」と呼ばれるもので、WEB広告の効果を測定できます。Googleアナリティクスとは異なり、掲載された広告そのものの効果も測定できることが特徴です。
複数の広告を出稿している場合でも、管理画面では効果を一目で確認できるため、費用対効果が見やすいこと、改善点も見つかりやすいメリットがあります。
MPHなら格安手数料でWEB広告の運用が可能
自社商品やサービスを宣伝するためにWEB広告を出稿しても、
- 広告運用まで手が回らない
- 想定していた効果が現れない
- 費用と時間ばかりかかって宣伝効果が低い
このような悩みを抱える会社もあります。WEB広告運用のノウハウがなければ、どれだけよい商品を提供していても、WEB広告から魅力は伝わりません。
MPHは、収益をアップさせるためのWEB広告の運用をお手伝いします。ただ広告を運用するだけではなく、成果を分析まで行うためWEB広告による業績アップも目指せます。
「WEB広告を出稿したいけど、何から始めればいいのかわからない…」と悩む方は、ぜひご相談ください。
この記事を書いた人
MPH WEBコンサルティング事業部
専門分野:WEBコンサルティング,WEB広告,SEO,DX,MA
様々な企業・事業者のWEBマーケティングを支援してきたMPHのWEBコンサルティング事業部が、経営に役立つIT・WEBに関するノウハウや最新情報を発信しています。