新規顧客獲得するためすべきことは?8つの手法 をご紹介
目次
ビジネス展開する上で、常に意識したいのが新規顧客の開拓です。リピーターの利用だけに依存するスタイルには、大きなリスクが伴います。常により多くの顧客を魅了し、自社サービスへと引き込むための具体的な行動を起こす必要があるでしょう。
今回は新規顧客を獲得するためのコストの考え方、手順や手法、コツについて、事例をまじえて解説します。
新規顧客獲得にかけるコストのバランス
新規を取るためのコストは5倍が前提?1対5の法則、5対25の法則
マーケティングの世界ではよく、”1対5の法則”、”5対25の法則”という言葉が出てきます。
1対5の法則というのは、新規顧客を獲得するために必要なコストは既存顧客に欠けているコストの5倍かかる、という法則を意味します。
5:25の法則というのは、既存顧客の顧客離れを5%改善すれば最低でも25%の利益改善ができる、という法則です。
企業が予算組みをする時に、この一般的な法則が頭に入っていないと、新規獲得のためにとってある予算が全然足りずに結局何も得られない、ということもよくある話です。
また、限られた予算を新規獲得にあてるか既存を育てる施策にあてるかの判断をする際にも、重要なポイントとなってきます。
新規顧客獲得に必要な広告費
新規顧客獲得では、まだ商材について知らない相手にアプローチをかけることになるので、より広く認知させたり、ゼロからの信頼獲得など分かりやすく印象に残るアプローチを通じて見込み客を集めます。
そこに、時間・労力・コストがかかるのです。特に大きなコストがかかるのは、やはり広告費。
新規獲得の広告費計算は、1件の新規がとれる金額がわかったら、必要な顧客数をかけて捻出します。
1件の新規がとれる金額は上記の通り既存の5倍。そこに必要な顧客数をかけると、新規獲得に必要な広告費用はどうしても大きくなります。
できるだけ確実に1件1件が獲得できるような有効な広告媒体を選定するようにしましょう。
予算が潤沢にある企業は、新規獲得にテレビや新聞、交通広告などのマス広告を利用する例も多いですが、WEB広告に比べて検証や分析がしにくくターゲットも絞りきれないというデメリットがあります。(下項でも詳しくご紹介しています)
新規顧客獲得のための広告費はどうしても大きくなることを念頭に、予算が限られている場合は、狙ったターゲット層に刺さりやすい広告を選ぶことが重要です。
新規顧客開拓はどのような手順(ステップ)で行ったらいい?
新規顧客獲得のために、まずは開拓手順について知りましょう。
以下の4つのステップを意識して、新規顧客の開拓にチャレンジしてみてください。
ターゲットの選定
新規顧客開拓のためには、まずはターゲットを明確にする必要があります。営業活動に使える人材やコスト、時間は限られています。営業活動をスタートする前には、どこをターゲットにするのかを決定し、情報共有しておきましょう。
ターゲット選定を誤ると、営業活動をしても全く効果が出ない可能性も。自社サービスの特徴を踏まえた上で、以下のような項目で絞り込みを行ってください。
- 地域
- 年齢層
- 性別
- 生活スタイルなど
ターゲットが企業の場合は、どんな特徴を持つ企業に自社サービスを使ってもらいたいか?を意識しましょう。ターゲットが明らかになれば、効果的なアプローチ方法も見えてくるはずです。
ターゲットへのアプローチ内容の決定
新規顧客を獲得するための営業活動には、さまざまな方法があります。こちらのステップでは、明確になったターゲット層に対して、どのようにアプローチするのかを決定していきます。
営業マンが営業活動を行う場合、どのような営業トークで、どういった内容の資料を使用するのかを決定します。
Webマーケティングの場合は、キャッチコピーやコンテンツ制作などがこれに当たります。メッセージの内容によって、アピール効果は違ってくるでしょう。
ターゲット層の心を動かすアプローチ内容を検討してみてください。
より効果的なアプローチ内容を制作するためには、日々工夫を積み重ねていくことが重要です。
これまでに新規営業を担ってきたスタッフがいるなら、現場の意見を取り入れてみてください。
気になる点があれば、すぐに改善しブラッシュアップしていきましょう。
ターゲットへのアプローチ方法の選定
アプローチ内容が決まったら、次はターゲットのもとに届ける方法を選定します。
同じ内容を届ける場合でも、「飛び込み」を選ぶのか「テレアポ」を選ぶのかによって、顧客側が受け取る印象は大きく変わります。どの方法を選択するのがベストなのかは、状況によって違ってきます。
ターゲット層に最も効果的だと思われる方法を選択してください。
ターゲット層がネットに弱い高齢者の場合、インターネット広告を出稿してもあまり意味はありません。
どんなに優れた内容であっても、目にする機会そのものが少ないからです。
反対に、新聞をとらない若い世代向けのアプローチを、折り込みチラシで届けようとしても費用対効果は悪くなります。
ステップ1で明確化したターゲット層の情報をもとに、より効果的なアプローチ方法について検討しましょう。
ターゲットへのアプローチ実施
すべての調査・分析が完了したら、次はいよいよ新規顧客獲得のためのアプローチを実施します。
アプローチの成果が上がっているかどうか、定期的に確認しましょう。
思うように効果が上がっていない場合、ここまでの3ステップのいずれかが誤っている可能性があります。実際にアプローチをしてみた中で得られた情報をもとに、見直ししてみてください。
新規顧客を獲得する8つの手法
新規顧客を獲得するためには、大きく分けて以下の8つ手法があります。
どの方法を選択するべきか悩んだときには、ぜひ参考にしてみてください。
飛び込み営業
ターゲットのもとへ、営業マンが直接訪れて営業活動を行う手法です。ターゲットをリスト化して順番に飛び込むケースもあれば、エリア内のターゲットにローラー作戦を仕掛けるケースもあります。
飛び込み営業のメリットは以下のとおりです。
- コストが安い
- 知名度が低く人から積極的に求められない商品でも、効果的にアピールできる
- 即効性が期待できる
営業マンが直接情報を届けるスタイルのため、マーケティング費用が限られている場合でも実践可能です。
一方で、どんな営業マンでも一定の効果を期待できるわけではありません。実際に新規顧客を獲得できるかどうかは、個人の資質やスキルにかかっていると言っても過言ではありません。飛び込み営業でより確実な成果を狙う場合、人材発掘・人材育成を心掛けましょう。
テレアポ
飛び込み営業と同様に、積極的に動くアプローチ手法となるのがテレアポです。電話一本で現場に行かなくても営業活動ができるので、非常に手軽。
また飛び込み営業に行く前の足がかりとして、テレアポを取り入れるケースも少なくありません。
テレアポのメリットは以下のとおりです。
- コストが安い
- スピード感のある営業活動を実践できる
- 外部委託も可能
ただしターゲットが電話での営業活動に耳を傾けてくれる時間は、ごく限られています。このため、テレアポのみで新規顧客を獲得するのは難しいでしょう。どのターゲットに電話して、どのような内容のアプローチをするのかが、極めて重要な意味を持ちます。
件数をこなしても成果が上がらない場合は、ターゲットもしくはトークの内容が間違っている可能性も。
時間とコストをかけてでも、再度のリサーチと検討を行いましょう。
またダイレクトメールや飛び込み営業と、セットで実践するのもおすすめです。
ダイレクトメール
ターゲットのもとへ、封書やはがきで商品・サービスの情報を届けます。
インターネットを活用する人が増えている中、前時代的なアプローチ手法と思われるかもしれませんが、アピールしたい商品・サービスの質によっては非常に高い効果が期待できます。
ダイレクトメールで成功を収めるためのポイントは、以下の3つです。
- まずは開封してもらうための工夫をする
- メッセージからの離脱を防ぐ
- 「もっと知りたい」と思わせる
人材が不足している中でも実践しやすいアプローチ手法ではありますが、開封されないまま処分される可能性も。
まずはアプローチ内容を確認してもらうこと、興味を抱いてもらうことを意識して、内容に工夫してみてください。
FAXDM
ファックスを利用してダイレクトメールを送付するアプローチ手法です。郵便よりも低価格で、一度に数千件という規模の営業活動も手軽に実践可能です。ターゲット層を絞り込み、効果的にアプローチできる内容を検討することが、新規顧客獲得のためのコツとなります。
「FAXDMでアプローチしたいがリストがない…」という場合は、FAXDM専門会社に相談しましょう。
リストを借りてアプローチできます。
各種リアル広告
私たちにとって身近なところにあるリアルな広告には、以下のようなものがあります。
- 新聞折り込みチラシ
- 雑誌やフリーペーパーへの広告
- ポスティングチラシ
- テレビCM
紙媒体の広告で成果を出すためには、広告を出すエリアや内容について、事前にしっかりと検討しましょう。
最初から1種類に絞り込むのではなく、複数作って地域の反応を見るのもおすすめです。効果の高いものを残し、精度を高めてみてください。
テレビCMを打つ場合にネックとなるのがコストについてです。より幅広い層にアプローチでき、企業イメージ向上も見込めますが、新規顧客獲得という側面からみると費用対効果が低くなってしまうケースもあります。
リアル広告を選択する場合、その中でもどの広告手法を選択するのがベストなのか、冷静に見極めてみてください。
セミナー
ターゲット層に対して有用な情報を提供しつつ、新規顧客の獲得を目指すのがこちらの方法です。セミナーそのもので儲けるわけではないため、無償もしくは低料金で開催されるケースが一般的。
参加者にとってもメリットが期待できるため、ウィンウィンの関係で新規顧客獲得を目指しやすいという特徴があります。
また「セミナーに参加する」という行動そのものが、ターゲット層の明確化に役立つでしょう。セミナー内容を通じて、自社サービスや商品に興味を抱いてもらいやすくなります。
セミナーから新規顧客獲得を目指す場合、ターゲット層のより多くの人に、セミナーについて関心を抱いてもらう必要があります。
アプローチ手法としては、ダイレクトメールやポスティングチラシ、テレアポ、飛び込み営業などを活用するのがおすすめです。
紹介
既存顧客に新規顧客を紹介してもらう方法も、効果的なアプローチ手法の一つです。
この場合、紹介する側・される側にとって余計な手間が発生しないこと、メリットを期待できることが重要なポイントとなります。
また当然のことながら、既存顧客の満足度が低い場合、わざわざ自分の知り合いを紹介しようとは思わないでしょう。既存顧客の満足度が高い場合に効果的な手法です。
WEBでの新規顧客獲得
最後が、WEBサイトを使って新規顧客獲得を目指す手法です。
インターネット広告やSNSを通じて商品やサービスに興味・関心を抱いてもらい、サイトへと誘導。そこから資料請求やセミナー参加、商品購入といった成果につなげていきます。検索サイトからの流入数を増やすため、SEO対策も重要なポイントとなるでしょう。
インターネット上で新規顧客獲得を目指す場合、最新の仕組みを頭に入れて適切に行動する必要があります。日進月歩の世界ですから、情報のアップデートを怠らないようにしましょう。知識や技術がない場合は、専門の会社にサポートしてもらうのもおすすめです。信頼できる業者を選べば、常に最新のインターネットマーケティング事情のもと、適切な対策を講じられるでしょう。
効率的な新規顧客獲得に最適な手法は?
新規顧客獲得のための8つの手法を頭に入れたら、気になるのが「自分たちにとってはどの手法が最適なのか?」という点です。
どれだけ凝ったアプローチ内容を考えても、手法を間違えれば効果は期待できません。適切な相手のもとに、必要な情報が届かなくなってしまいます。
最適な手法を選ぶためにはどうするべきなのか、悩んだときには扱う商品・サービス・ターゲットによって選定しましょう。
普段からネットに親しんでいる方に有益な商品やサービスであれば、WEBマーケティングを選択するのが効果的です。
一方で、ネットに親しみのない世代にアプローチしたいときには、各種リアル広告やダイレクトメールを選択するのがおすすめです。
既存顧客を一定数つかんでいて、満足度が高いことが見込まれる場合、紹介を選択すれば手堅く利益を見込めるでしょう。
最適な手法を選択するためには、自社商品・サービスの質を理解した上で、ターゲット層を見極める必要があります。自社内でリサーチ・分析を行うのも良いですが、サポートしてくれる専門会社に依頼するのもおすすめです。
業種別に見る!WEB広告での新規顧客獲得の事例
クリニックの新規顧客獲得
美容や歯科クリニック、サロンなどの新規顧客獲得には、リスティング広告やビジュアル訴求ができるディスプレイ広告が向いていると言われています。
リスティング広告が有効な業種は、顧客が購入前にGoogleやYahooなどの検索エンジンでキーワードを入力してリサーチするような業種です。
クリニックやサロンなどは、失敗したくないので事前に検索をかける人が多いので、検索キーワードに引っ掛けて広告が出せるリスティング広告とはマッチングの相性がいいと言えます。
ただしリスティング広告は、広告が表示されてもクリックしてもらえるとは限らないので、かなり戦略的な言葉選びや差別ポイントのアピールをすることでクリックを誘発する必要があります。
また、動画や画像で表示するディスプレイ広告も有効と言えます。
美容やクリニックの場合は、見た目に関する悩みの解決を求める人が顧客となるので、ビジュアルでの訴求は、やり方次第でより購買意欲を刺激することができます。ビジュアル訴求と細かいセグメンテーションができるという点で、最近ではSNS広告もかなり有効な手段として多く活用されています。
ターゲットにしたいユーザーの設定と、集客や集患効果を高める言葉選びやビジュアル作成はよく戦略を練った上で行いましょう。
不動産業界の新規顧客獲得
不動産業界の新規顧客獲得にもリスティング広告が向いていると言われています。
顧客は、エリア名×マンション、エリア名×賃貸、エリア名×希望の条件などのキーワードを検索エンジンで入力してリサーチすることが多いので、
こちらも、検索キーワードに引っ掛けて広告が出せるリスティング広告とはマッチングの相性がいいと言えます。
特にリスティング広告では地域名を含めた設定と広告表示ができるので、検索する顧客層が求めているエリアをピンポイントで該当広告を表示できます。
顧客となりうるユーザーが求めていない地域の物件広告を表示してもマッチングしないので、細かくセグメンテーション設定ができるリスティング広告は不動産関係の商品にも有効です。
令和時代に不可欠なWEBマーケティングによる新規顧客獲得はMPHにお任せください
これからの時代、顧客とのマッチング率をより高める手段として外せないのがWEBマーケティングです。
高齢者層にもネットを使う方が増えている今、幅広い世代の中で狙いたい層にアプローチすることができます。
また人の移動が難しいときでも、より効果的に新規顧客を開拓できるというメリットがあります。
MPHは、WEBを活用して利益を作るためのサービスを提供しています。SEO対策やWEB広告の最適化、SNSの活用方法の提案など、お客さまそれぞれのWEBマーケティングを総合的にサポートしています。
もちろんWEBマーケティングについて、お客さまが専門知識を有している必要はありません。
MPHにお任せいただければ、徹底したリサーチと具体的な提案をいたします。すぐに作業に取り組めるよう、わかりやすい情報提供を心掛けておりますので、ぜひ頼りにしてください。
この記事を書いた人
MPH WEBコンサルティング事業部
専門分野:WEBコンサルティング,WEB広告,SEO,DX,MA
様々な企業・事業者のWEBマーケティングを支援してきたMPHのWEBコンサルティング事業部が、経営に役立つIT・WEBに関するノウハウや最新情報を発信しています。