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コンバージョン(Conversion)とは「転換、変換」という意味をもち、ホームページを訪問したユーザーを、資料請求・会員登録・購入顧客といった自社の目標とする行動に誘導することを指します。省略してCVとも呼ばれます。
コンバージョンは、Webサイトの成果を確認するために重要な指標です。成果に繋げるためには、コンバージョン数を増やすさまざまな手法があります。
本記事では、コンバージョン数を増やす方法について、具体例を挙げながら詳しく解説します。「コンバージョンが伸び悩んでいる」「ノウハウがなくて施策がわからない」などとお悩みの方は、記事の内容を参考にしていただき、ぜひ実際のサイト運営に役立ててください。
コンバージョン率の高いユーザーの集客を増やす
「コンバージョン率(CVR)」とは、ある一定期間に訪問したユーザーのうち、自社が目標とする行動に誘導できた人の割合のことです。以下の計算式で求められます。
「コンバージョン率(%) = コンバージョン数 ÷ セッション数(ユーザー数) × 100」
コンバージョン率の高いユーザーはすでに明確なニーズを持っており、購買意欲が高い傾向があります。その行動分析をすることで、より有効な戦略を立てられるでしょう。
ここでは、コンバージョン率の高いユーザーの集客の増やし方について解説します。
コンバージョン率が高いユーザーの見つけ方
コンバージョン率が高いユーザーを見つけるためには、Webサイトのアクセス解析に特化したツールの使用がおすすめです。
Webサイトでは、ユーザーの流入からコンバージョンに誘導することが重要といわれます。しかし、コンバージョンが取れていて流入を増やす方が、コンバージョンUPに繋がりやすい可能性があります。
コンバージョンを計測できる環境が整っていれば、ユーザーがどこから訪問しているのかを集客チャネルごとに状況を把握できます。この確認は、デジタルマーケティング全体の成果を判断する指標として欠かせないものです。
ここでは、最も代表的なツールであるGA4(Google Analytics 4)を使用して、コンバージョン率の高いユーザーを見つける方法をいくつかご紹介します。
- 「セッション/流入元」からコンバージョン率の高い流入経路を確認する
- 「ランディングページ」からコンバージョン率の高いページを確認する
(どのようなキーワードで流入獲得しているかをGoogle Search Consoleで確認する) - 「ユーザー属性」と 各広告媒体や実際の顧客データを照らし合わせ、アクセスを増やすべきユーザーを確認する
コンバージョン率の高い流入経路や流入ページを確認することで、現状を分析できます。Webサイトの内容やペルソナ設定の見直し、広告やSEOの強化、ランディングページの改善といった必要な施策に気づけるでしょう。
これらの確認や改善は、一度だけでなく継続的に行うことがとても重要になります。
【注意】コンバージョンの定義に要注意
具体的な方針があれば、最適なコンバージョンの定義を決定しやすくなります。目標とするサービスやマーケティング戦略の変化に合わせて定期的に見直し、改善を図ることが重要です。
コンバージョンの高いユーザーの集客を増やすために、コンバージョンの定義については次の点をしっかり注意しましょう。
コンバージョンが売上に直結するか
各会社やビジネスモデルごとにコンバージョンは異なります。
それぞれの媒体で定義しているコンバージョンが、きちんと売上に直結するものなのかを確認しなければなりません。
売上に直結しないコンバージョンというのは、ページ閲覧数やボタンクリック数などがあります。
何をコンバージョンとするかはさまざまですが、自社の売上に直結するような、最適なコンバージョンがあることを理解しておきましょう。
どのサービスのコンバージョンを獲得したいのか
Webサイトによって、戦略上どのサービスのコンバージョンを獲得したいのかを認識する必要があります。
例えば、クリニックで単価の安い施術の予約がたくさん取れたとしても、集客に投資した費用に見合っていないといったことがあります。売上への貢献度が低いコンバージョンは削減し、質の高いコンバージョンを増やす必要があるかもしれません。
まずは、ユーザーにどのような行動をとってほしいかを具体的に洗い出しをして、目標とするサービスを明確にする必要があります。そこから重要度を検討し、自社にとって最適なコンバージョン定義を見つけるようにしましょう。
コンバージョンを阻害する要因を排除する
Webサイトの使いにくさ・わずらわしさ・わかりにくさなど、商品やサービス以外で、コンバージョンを阻害する要因を排除することも重要です。問題点を特定できれば、大幅な改善が見込める可能性があります。
では、具体的にどのようなことをすべきか確認しましょう。
フォームの簡便化(EFO)
ユーザーの離脱率が高いといわれる入力フォームの簡便化(EFO)は、コンバージョンUPのために欠かせません。
EFO とは、「Entry Form Optimization」の略称です。ユーザーからの商品購入・問い合わせ・新規登録などのフォームをスムーズに入力できるための改善を指します。ユーザーの入力完了率を上げることで、コンバージョン率の向上を目的としています。
原則として入力項目は必要最小限にし、パソコンやスマートフォンなどで入力しやすく設定します。具体的にどのような方法があるのかを確認しましょう。
- 入力補助機能(フリガナや住所の自動入力、外部ID連携)を導入する
- プルダウンやラジオボタン等を設定し、選択しやすくする
- フォームの入力枠のサイズを大きめに設定する
- 入力例を表示する
- 所要時間(「〇分で入力できる」等)の記載がある
- 必須項目と任意項目がわかりやすい
- ユーザーが入力ミスしてもストレスなく完了できる(リアルタイムのエラー表示)
- スマートフォン使用時、入力項目がフォーカスしない
- スマートフォン使用時、入力項目に合わせてキーボードが最適化する
このように入念に対策することで、ユーザーの負担がなく使いやすいフォームになります。その他、ランディングページ(LP)であればフォーム一体化を導入する、個別フォームの場合は他のページへの導線を排除するといった離脱防止の方法もあります。
不安要素の消し込み
ユーザーが自社商品やサービスに対して感じている不安要素を分析し、常にユーザー目線で取り除いていくことがポイントとなります。
ユーザーが必要とする情報がなかったり、見つけにくかったりする場合、提供する情報の改善が必要です。次のような不安要素については明示し、ユーザーの不安を解消するようにしましょう。
(例)
- 安全なフォームであることの証明
- 支払い方法をユーザー好みのもので網羅
- サービス提供までの所要時間
- サイズや禁忌事項などの適用条件
- キャンセル・返品についての説明
- 問い合わせ・資料請求・来店後の無理な営業をしない旨
- アフターサポート・保証について
- 継続性(通いやすさ・継続のしくみ)に対しての安心訴求
ビジネスの特性から必要な機能・コンテンツの付加
商品・サービスの特性によって、必要な機能・コンテンツの付加することでも、コンバージョンの阻害要因を排除できます。
特定の機能が無い場合、UI(ユーザーインターフェイス)・UX(ユーザーエクスペリエンス)などが悪化する可能性があります。
UIとは、商品・サービスとユーザーを繋げるパソコンやスマートフォンなどのデバイスを指し、悪化するとユーザーにとって操作方法がわかりにくくなります。またUXが悪いというのは、ユーザーが商品やサービスを通じて得られる体験が期待に応えられないということです。
例えば、利用するタイミングで在庫が変動するようなレンタルの場合、利用日で検索できる機能の追加ができるとよいでしょう。
USP(差別化要因)を作り、選ばない理由をなくす
USP(Unique Selling Proposition)とは、商品の価値をユーザーに伝えるうえで重要な概念で、アメリカのコピーライターのロッサー・リーブスが提唱しました。
USPは、その商品やサービスにしかない強み・魅力などの差別化要因を指します。単にオリジナルであるだけでなく、自社だけが提供できる独自性が選ばれる理由とならなくてはなりません。
自社独自の強みや売りについてUSPを作成する際に、ユーザーのニーズを満たし問題解決できるものでなければなりません。以下のことをふまえて、効果的なUSPが作成できるようにしましょう。
- ユーザーへのヒアリング(課題や不満・欲求の明確化)
- ユーザー分析(強み・弱み、競合の把握、データ分析)
- 市場・競合の調査・分析
- ペルソナ設定
- マーケティングコンセプトの設定
差別化要因を作り、選ばない理由をなくすことができれば、コンバージョン数を増やすことにも繋がるでしょう。ただし、一度作成したUSPを競合や市場の変化にあったものにするために、ユーザーのヒアリングや分析などをもとに、改善し続ける必要があります。
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本記事では、コンバージョン数を増やす方法を解説しました。コンバージョンを増やすことは、現在のネット社会のビジネスで結果を出すために非常に重要です。
自社のコンバージョンについての課題を洗い出し、改善することで継続的にコンバージョンを獲得できるような仕組みを作る必要があります。正しい知識・理解によって対応できれば、売り上げにも直結してくるはずです。
しかし、いざ改善のために取りかかろうとしても多くの時間や労力を費やしてしまったり、うまく運用できなかったりするかもしれません。コンバージョンを増やして、成果に繋げたいと考えている場合は、ぜひMPHにご相談ください。
MPHでは、Webサイト分析やEFO、USPの提案など、コンバージョン数をUPさせるための施策の提案を行います。相談は無料ですので、ぜひお気軽にお問合せください。
この記事を書いた人

代表取締役 池本将章
専門分野:WEBコンサルティング,WEB広告,SEO
株式会社エッコにて、WEBコンサルティング事業部長、東京支社統括を歴任した後、 2017年にMPHを創業。2019年にプラスファクトリー株式会社を設立。これまでに500以上の企業への支援実績。