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需要の価格弾力性(価格弾性値)とは?算出方法や活用シーンをご紹介

需要の価格弾力性(価格弾性値)とは?

マーケティングにおいて、商品やサービスに適正な価格設定をすることは必要不可欠です。本記事では、その重要な手法である価格弾力性(価格弾性値)について詳細を深掘りします。あまり耳にすることが少ない言葉ですが、ビジネスの成長を左右する大切なポイントとなりますので、よく理解しマーケティング戦略立案の際に役立てて下さい。

価格弾力性(価格弾性値)とは?

価格弾力性とは価格弾性値とも呼ばれており、商品が値上がり/値下がりした際に、需要や供給にどう影響するのかを数値で表しています。商品価格の変動で需要の増減が大きく影響することを「価格弾力性が高い(または大きい)」と表し、価格変動が需要にあまり影響しない場合は「価格弾力性が低い(または小さい)」と表されます。「価格弾力性の低い商品」とは、値上がりに対して需要が減らない商品であることを表しています。

価格弾力性は1を基準にし、1を下回る場合「価格弾力性が低い」ことを意味します。

価格弾力性の低い商品には、主に生活必需品(食料品や日用品、医療品)が挙げられます。日常生活に不可欠なものであることから、価格が多少上下しても需要や供給にあまり影響しません。

また特定の業界のみが対象のものや、限定的な商品は競合が少なく値下げをしなくても需要があるため価格弾力性が低めです。

一方、ブランド品や嗜好品など必要に迫られて買う必要のないもの、タイミングを待てばセールや値下げで買えるもの、大衆向け商品で価格競争の激しいものなどは、価格弾力性が大きいと考えられます。

顧客が商品を選ぶ時には通常「なるべく低価格で買いたい」と思っているため、商品価格が高ければ需要は減少しますが安くなれば需要は増加します。しかし企業側から見れば低価格にすれば数は多く売れますが、利益率を上げるために商品価格は高く設定したいと思っています。

顧客の購買意欲がなくならない範囲で高い売り上げを獲得できるラインに価格設定することが大切なポイントです。

価格弾力性の算出方法

価格弾性力の算出方法を、理解しやすいよう具体例を用いてご説明します。計算式は以下の通りです。

価格弾力性 = 需要の変化率(%) ÷ 価格の変化率(%)

需要の変化率とは、価格を変更した後に需要がどのくらい変わったか、価格の変化率とは、価格にどのくらいの動きがあったかを表しています。

例えば、ある商品の価格を20%アップした際に、需要が5%減ったとした場合、価格弾力性は

 需要の変化率5% ÷ 価格の変化率20% = 0.25 と算出され、基準値となる1を下回るので「価格弾力性は低い」ということになります。

一方、20%の値上げで需要が30%減った場合では、価格弾力性は

 需要の変化率30% ÷ 価格の変化率20% = 1.5 となり、基準値の1より上回るので「価格弾力性は高い」と判断できます。

このように、価格弾力性を算出することで価格変動が需要にどれだけ影響するかを数値化できるので、客観的な判断がしやすくなり、値下げの要否や価格の変動幅の目安とすることができます。

価格弾力性の活用方法・シーン

価格弾力性の活用方法・シーン

新商品の価格設定をする際に活用する

新たに開発した商品やリニューアル商品、新サービスの提供時など、これから売り出すものの場合は価格をいくらに設定するかが売り上げに大きく影響します。このような時に価格弾力性を参考に設定するのがおすすめです。価格弾力性が低い商品なら、価格を上げても需要量の変化は小さいことから強気(=高額)な価格設定が可能です。反対に、価格弾力性の高い日用品などのように競合が多く類似品で替えがきく商品は、相場より高い価格に設定すると売り上げが伸びない可能性があるため、低めの価格設定が必要です。また最初の価格設定でその商品の相場観や固定イメージが印象付いてしまうため慎重な検討が必要です。

このように、新商品やサービスは価格をいくらにするかで今後の売り上げ成績や販売戦略に大きく関わるため、需要の価格弾力性をよく考えて設定しなければなりません。

セールやキャンペーン企画の参考として活用する

新商品や新サービスを販売する時のみならず、セールやキャンペーンで既存のものの価格を調整する際にも価格弾力性を指標にすると効果的です。例えば価格弾性的が高めなら、大幅な値下げをすると需要の増大が見込めるため、集客効果や認知度拡大が期待できます。値下げキャンペーンで売り上げ増加を狙うなら、価格弾力性が1以上の大きいものを選んだほうがよいでしょう。

商品の現状分析の指標として活用する

販売中の商品やサービスで売り上げが好ましくないものがある場合に、改善策を立てる参考として活用できます。例えば、価格弾力性の高い商品があまり売れない場合は、相場より高いイメージを持たれ他の低価格商品に負けていると分析できます。この場合の対策は値下げであると考えられます。反面、価格弾力性が低いにも関わらず売上アップしない問題は、価格設定ではなく商品自体に関心が持たれていないことが考えられます。この場合は、商品のリニューアルや付加価値の見直しが必要です。

このように価格弾力性を算出し参考にすることで、商品やサービスの現状分析をし改善点を探ることができます。

以上のことから、価格弾力性は価格設定時やキャンペーン企画時の参考としてマーケティングに重要な要素であることがわかります。自社商品だけでなく競合他社の価格分析にも有効ですので、積極的に活用しより多くの売り上げが見込める価格設定に役立てて下さい。

この記事を書いた人

MPH WEBコンサルティング事業部

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専門分野:WEBコンサルティング,WEB広告,SEO,DX,MA

様々な企業・事業者のWEBマーケティングを支援してきたMPHのWEBコンサルティング事業部が、経営に役立つIT・WEBに関するノウハウや最新情報を発信しています。

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