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PMF(プロダクトマーケットフィット)とは?達成ステップや検証方法を徹底解説!

PMF(プロダクトマーケットフィット)とは?達成ステップや検証方法を徹底解説!

「PMFって聞いたことがあるけどよくわからない……」「達成するためのステップが知りたい!」と考えている方は必見です。PMFはスタートアップ事業の成功を左右する重要な要素として知られています。

今回は、そもそもPMFとは何なのかについてわかりやすく解説します。達成ステップや検証方法もお伝えするので、これから新しい事業を始める方はぜひ参考にしてみてください。

PMF(プロダクトマーケットフィット)とは

PMFとは、「Product(製品)」「Market(市場)」「Fit(適合)」の頭文字を組み合わせた言葉で、自社の製品が適切な市場に受け入れられている状態のことを指します。アメリカのソフトウェア開発者・投資家である、マーク・アンドリーセンが2007年に広めました。

PMFは、スタートアップ事業の成功に必要不可欠な要素です。優れた製品と適切な市場の2つがなければ事業が失敗してしまうリスクが高まってしまいます。

PMFが注目される背景

近年日本ではスタートアップ振興の動きが活発化しています。

PMFが注目されるきっかけになったのは、2022年に発表された岸田政権による「スタートアップ育成5カ年計画」です。また、経団連による「スタートアップ推進ビジョン」の発表は、スタートアップ振興の追い風になりました。

こうした動きによって、スタートアップ達成の指標として重要視されていたPMFが日本でも提唱されるようになったのです。

PMF達成に必要なPSF(プロブレムソリューションフィット)

PSFとは、「Problem(課題)」「Solution(解決)」「Fit(適合)」の頭文字を組み合わせた言葉です。PMF(自社の製品が適切な市場に受け入れられている)の前段階で、顧客の課題を解決する製品を提供している状態を指します。

スタートアップ事業を始める際は、まずPSFの達成を目指し、次にPMFの達成を目指す流れが一般的です。

PMFを達成できないまま販売規模を拡大してしまうと顧客の獲得が難しくなり、資金が尽きて失敗するリスクがあります。その前段階であるPSFもスタートアップ事業において重要な概念といえるでしょう。

PSFを達成するためのステップ

ここからは、PSFを達成するためのステップを紹介します。全部で4ステップです。

1.問題や課題を発見
2.解決方法を検討
3.協力者を確保
4.ユーザーの購買意欲を確認

各ステップの詳細をお伝えします。

1.問題や課題を発見

まずは顧客が抱える課題を見つけましょう。思い込みで課題を特定しないように、きちんとした市場リサーチを行います。

顧客の課題を解決する製品であれば、より多くの顧客を獲得でき、売り上げアップが見込めるでしょう。アンケートやヒアリングなどで、顧客のリアルな声を把握し、課題を特定します。

2.解決方法を検討

次に、発見した課題の解決方法を探し、試作モデルを作ります。解決方法を探すときは次のポイントを押さえましょう。

  • 課題を本当に解決できるか
  • 顧客に理解を得られる方法か
  • 「あったら嬉しい」ではなく「必要」と感じてもらえる方法か

最初は考えられる解決方法をたくさん挙げて、解決方法を絞り込んでいきます。顧客のニーズに合っているか、顧客の課題を解決するかという観点で絞り込んでいきましょう。

試作モデルは検証結果によって作り直すので、早めに作成しておくと良いです。

3.協力者を確保

課題と解決方法が決まったら、製品の仕様を固めるために協力者を確保しましょう。実際に定めた課題と同じ課題を抱えている人を探します。

協力者を確保すると、定めた解決方法にどのくらいの支持があるのか把握したり、製品の仕様を多面的に検討したりすることが可能になるでしょう。

4.ユーザーの購買意欲を確認

協力者を確保したらユーザーの購買意欲を確認しましょう。製品化したときに、どのくらいの利益が出そうか想定できていると効率的に事業を進められます。ヒアリングやインターネットを活用したアンケートを行いましょう。

フィードバックをもらったら、それを参考に試作モデルをブラッシュアップします。試作モデルが適切でないと感じたら作り直しの判断も必要です。繰り返し行ってPSFの状態に近づけましょう。

PSFからPMFを達成するためのステップ

PSFからPMFを達成するためのステップ

PSFを達成したら、いよいよPMFを達成するためのステップに移行します。全部で3ステップです。

1.MVPを作成する
2.顧客にテスト利用してもらう
3.評価と検証で改善を繰り返す

各ステップの詳細をお伝えします。

1.MVPを作成する

PSFを達成したら、次はMVPを作成します。
MVPとは、「Minimum(最小限の)」「 Viable(実行可能な) 」「Product(製品)」の頭文字を組み合わせた言葉で、顧客に価値を提供する最小限の機能を持った製品のことです。最小限のリソースからPDCAを回していきましょう。

2.顧客にテスト利用してもらう

MVPを作成したら、顧客にテスト利用してもらいましょう。
デモやプレオーダー、プレリリースなどの方法で、顧客が継続して購入してくれるほど価値があるのか、そもそもニーズがあるのか検証します。

顧客満足度や継続率などの数値をもとに解決方法や機能を改善します。ヒアリングで定性的な評価(意見)も集めておくと改善しやすいでしょう。具体的なPMFの指標と検証方法については後述します。

3.評価と検証で改善を繰り返す

MVPの改善は繰り返し行います。定量的な評価と定性的な評価をもとに、製品と市場の仮説を見直してMVPを改善しましょう。

MVP改善後は、またテストに戻り、評価と検証、改善を繰り返すサイクルで、PMFの達成を目指します。うまくいかない場合は、PSFを達成するためのステップに戻ることも必要です。

PMFの指標と検証方法

PMFの状態を判断する方法は大きく次の5つです。複数の方法でさまざまな角度から検証し、改善していきましょう。

1.Product/Market Fit Survey(プロダクトマーケットフィットサーベイ)
2.NPS(Net Promoter Score:ネットプロモータースコア)
3.リテンションカーブ
4.エンゲージメントデータ
5.口コミ

1.Product/Market Fit Survey(プロダクトマーケットフィットサーベイ)

Product/Market Fit Surveyとは、起業家のショーン・エリスが考案した検証方法です。PMFの状態を定量的に把握することができます。

「その製品が使えなくなったらどう思うか」というような質問に対し「非常に残念」「やや残念」「残念ではない」「該当しない(製品を使用していない)」の4つの選択肢から回答してもらうシンプルな方法です。

調査対象の40%以上が「非常に残念」を選んでいる製品はPMFの状態に達成していると判断されます。

2.NPS(Net Promoter Score:ネットプロモータースコア)

NPSとは「Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)」の頭文字を取った言葉で、顧客のロイヤリティを図る数値です。顧客満足度と似ていますが、顧客満足度と比べて業績との関連性が高いと言われています。

検証方法は「この製品を友人や同僚に薦める可能性はありますか」というような質問に対し、0〜10の11段階で回答してもらうシンプルなもの。0〜6を批判者、7〜8を中立者、9〜10を推奨者として、推奨者の割合から批判者の割合を引いた数値を導き出します。この数値がNPSのスコアです。

数値が高いほど製品の評価が高いということになります。日本では多くの人が中間値を選択するため、マイナスのスコアになることも珍しくありません。平均は「-30〜-40前後」といわれていますが、業界によって異なるため自社のこれまでのスコアや競合他社のスコアと比較してみましょう。信頼性のあるスコアを出すためには400以上のサンプルが必要です。

3.リテンションカーブ

リテンションは本来「維持」や「保持」といった意味を持っていますが、マーケティングにおいては製品がどのくらいの顧客に使用され続けているのかを示す指標として知られています。

リテンションカーブとは、次の縦軸と横軸からなるグラフのことです。

  • 縦軸:リテンション率
  • 横軸:リリースからの期間

このグラフが横ばいに近いほど長期間顧客に利用されていることになり、PMFの状態に達成していると判断されます。PMFを達成できていない場合は下降が続きます。

4.エンゲージメントデータ

エンゲージメントデータとは、顧客がどのくらい製品を利用しているのかを把握できるデータのことです。調査で見るべき指標は製品によって異なります。BtoBの場合は契約数、BtoCの場合は購入したユーザー数を指標にするのが一般的です。

例えば次のような指標から選択すると良いでしょう。

  • 契約(購入)したユーザー数
  • 契約(購入)数
  • 契約(購入)頻度
  • 利用率
  • 継続率
  • 継続期間

エンゲージメントデータが良好であれば、製品が長期間顧客に利用されていることになり、PMFの状態に達成していると判断されます。

5.口コミ

口コミもPMFの状態を判断する指標で、顧客満足度やロイヤリティ、ニーズ、課題などを把握できます。

例えば次のような方法があります。

  • SNSで自社製品を検索する
  • 口コミサイトで自社製品を検索する
  • 検索エンジンで自社製品を検索する
  • 自社サイトに寄せられたコメントを確認する
  • インターネットでアンケートを取る

好意的な口コミが多い場合はPMFの状態に達成していると判断されます。

PMF・PSFのご相談ならMPHへ

PMFとは、自社の製品が適切な市場に受け入れられている状態のことです。スタートアップ事業の成功に必要不可欠な要素なので、新しく事業を始める方は今回紹介した達成ステップや検証方法に取り組んでみてください。

MPHは、WEBを活用して利益を創るお手伝いをするWebコンサルティング会社です。ホームページ制作やSEO対策まで幅広くサポートしています。WEBを活用してPMF・PSFを達成したいと考えている方はぜひMPHにご相談ください。

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