CDP（カスタマーデータプラットフォーム）とは？

一般的に、CDP（カスタマーデータプラットフォーム）という言葉は顧客の属性データや行動データなど、各社ごとに独自に収集・蓄積されたファーストパーティデータを統合、管理するプラットフォームを指す意味で使われます。

プライベートDMPと呼ばれることもあります。
ひとりひとりの顧客がキーとなっているのがCDPの特徴で、Webの訪問履歴をはじめとするログデータにはじまり、オフラインでの購買情報、位置情報、アスキングデータやIoT製品から得られるデータまで、顧客に関するありとあらゆるデータを収集し統合するプラットフォームとなっています。

特筆すべきCDPのメリットは、自社で持っている顧客データと、プロファイル情報や行動データといったより詳細な情報と紐づけ組み合わせることで、広告配信をはじめとした顧客向けサービスに関するデータとしても活用できる点です。
顧客の氏名や年齢、生年月日、性別、商品の購買履歴といった自社保有のデータにプラスして、自社のサイトのアクセスログやモバイル使用データといったマーケティングデータ、外部サービスとの連携によって得られる店舗チェックインやクーポン利用の履歴といった情報とを組み合わせ、顧客の行動をより詳細に把握し広告やマーケティング施策に利用することができます。

DMP（データマネジメントプラットフォーム）との違いとは？

DMP（データマネジメントプラットフォーム）は、ネット広告に関するデータやWebサイトのアクセス解析のデータなど、インターネット上に蓄積されている各種情報データを管理するプラットフォームを指す言葉です。
インターネット上のサーバーに蓄積されたビッグデータと自社のサイトのログデータなどを一元で管理・分析して、最終的には顧客の属性に合わせた最適な広告配信やマーケティング施策を実施するのに役立てます。
CDPとの大きな違いとしては、個人の識別情報を保管することができない点が挙げられます。
顧客個人にフォーカスし個人情報もその他の情報と連携させているCDPとは異なり、DMPはcookieやIPアドレスなど、匿名の情報のみで構成されています。

CRM（カスタマーリレーションマネジメント）との違いとは？

日本語に訳すと「顧客関係管理」と訳されるCRM（カスタマーリレーションマネジメント）は、顧客との関係性の構築と一元的な管理をするために用いる手法やツール全般を指す言葉として使われています。
既存の顧客だけでなく見込み顧客に関する情報も取り扱うCDMとは異なり、既存の顧客に関するデータの収集とアプローチを主に行うのがCRMです。

CRMが取り扱い管理する既存顧客の情報や顧客接点についての情報としては、企業情報や既存顧客の連絡先・役職などの情報、キャンペーンと関係する購入履歴、メールやSNSなどを通したやり取りの履歴（コミュニケーション履歴）、予算実績や商談の管理などが挙げられます。
こうしたさまざまな情報を一元化して管理することで、各種履歴をリアルタイムに確認できるようになり、顧客との現在の関係性をしっかり把握した上で今後を見据えた営業活動を進めていくのに役立ちます。

CRMを生かした施策や連携するツールは増加傾向にありますが、もともとはメール配信機能に特化していることが多く、それ以外のツールとの連携はそもそも想定されていないケースもあります。

CDPの活用方法とは？

もともと他のツールとの連携があまり想定されていないCRMとは異なり、CDPは他のツールと連携して使用することが前提として設計されています。
自社で蓄積・保有している各種データをCDPとして活用していくためには、他の情報システムが保有するデータと自社データを紐づけて一元的に管理していくことが必要です。

CDPそのものはあくまでプラットフォームであり、自社データを格納するだけではそれを活用していくことはできないのです。
ひとつひとつの独立したさまざまなデータを紐づけ、分析し、活用先と連携することで施策を実際に実行できるようになります。
CDPのみでマーケティング施策の実施まで完結させることはできませんが、連携するさまざまなツールの中で適切なものを選択できる、という大きな強みがあります。

CDPへデータを統合していくことで、他の情報ツールのみではわからなかった顧客の正しいステージの定義、より優れたマーケティング戦略の立案などにも役立てることができます。
また、顧客ひとりひとりに合わせたマーケティングを行う環境を構築していく面でも大いに活用していけます。

おすすめのCDPツール

TREASURE CDP

「TREASURE DMP」の進化版としてリリースされたプロダクト。
DMP、CDP分野でも特に存在感のある企業、トレジャーデータのCDPです。
TRESURE DMPがもともと持っていた機能に加えて、個人を特定できる各種データやオンライン上の行動ログ、CRMデータをはじめとして、属性や行動、興味関心に至るまで、顧客に関するあらゆるデータを収集し分析するシステムとなっています。
連携先ツールが多いのも魅力的で、セグメントの作成やコンテンツ解析などの機能も豊富です。

INTEGRAL-CORE

エバーライズが提供しているCDPシステムです。
BIツールをはじめ、メール配信、プッシュ通知配信など多くのツールと連携することができます。操作画面が直感的に使いこなせるデザインなので、SQLやエクセルで行っていたセグメント作成が簡単にできるようになります。

リアルタイムのデータ分析が可能な基盤を備えているのも大きな魅力で、既存の業務システムとの接続もできます。