インハウスSEOとは?SEO対策を内製化するメリットやデメリット、成功するポイントを紹介!
目次
①インハウスSEOとは?
インハウスSEO(インハウス・サーチエンジン最適化)は、組織内で行うウェブサイトの検索エンジン最適化戦略のことを指します。
企業は専属のSEO担当者やチームを雇用し、自社ウェブサイトのSEO対策を自社内で管理・運営します。これにより、外部のエージェンシーを利用する代わりに、戦略の立案、キーワードの選定、コンテンツ最適化、テクニカルSEOの改善などを自社で行うことが可能です。
インハウスSEOは、企業独自のビジョンやニーズに合わせたカスタマイズされたアプローチを可能にし、継続的な最適化と改善を行いながら、オンラインプレゼンスを強化することができます。
本記事では、インハウスSEOやSEO対策を内製化するメリットやデメリット、成功するポイントなどについて詳しく解説していきます。
②インハウスSEOのメリット
まずは、インハウスSEOのメリットについて詳しく見ていきましょう。
SEO対策のノウハウを社内に蓄積できる
社内の専門家が長期間にわたってSEOに取り組むことで、トレンドやベストプラクティスなどの貴重な知識が蓄積されます。これにより、変化する検索エンジンのアルゴリズムや業界の動向に対しても敏感に対応できるでしょう。
社内での試行錯誤や失敗も共有されることで、次のステップに向けた有益な教訓となり、より効果的な戦略の構築が可能となります。
SEOの外注費を抑えることができる
外部エージェンシーやコンサルタントに依頼する場合、契約料やコンサルティング料などの固定費が発生します。一方、インハウスSEOでは専任のスタッフに給与として支払うため、固定費のコントロールが可能です。
外部委託の際には、プロジェクトごとに支払う費用が発生することがあります。しかし、インハウスSEOではプロジェクト管理や実行のコストを内部で管理できるため、コスト削減が期待できます。
自社で素早くPDCAを回せる
PDCAサイクルは、計画・実行・評価・改善の4つのステップを繰り返す手法で、効果的な戦略の構築と最適化を可能にします。
インハウスSEOによってPDCAサイクルが迅速かつ継続的に回せるため、変化する検索エンジンのアルゴリズムやユーザーのニーズに柔軟に対応できます。これにより、効果的な戦略を展開し、オンラインプレゼンスを持続的に向上させられるのです。
③インハウスSEOのデメリット
次に、インハウスSEOのデメリットについても詳しく見ていきましょう。
SEOに知見がある専任担当者が必要になる
専任のSEO担当者を採用し、適切なトレーニングや教育プログラムを提供する必要があります。SEOは継続的に変化する分野であるため、専門的な知識の継続的な向上が求められます。
また、専任担当者の給与やトレーニング、ツールの導入などにコストがかかるため、予算とリソースの適切な割り当てが求められるでしょう。
社内理解を得て進める必要がある
SEOはウェブサイト全体に影響を及ぼすため、マーケティング、デザイン、開発など他の部門との連携が不可欠です。
全体のビジョンや目標を共有し、関係部門の理解と協力を得る必要があります。上級管理職や経営陣に対しても、SEO戦略の意義や効果を説明し、説得しなくてはなりません。ROIや成果を示すデータを提供し、投資の価値を示すことが求められます。
④インハウスSEOの業務内容
インハウスSEOの業務内容についても確認しましょう。
KGI・KPI設定
KGIは、インハウスSEO活動の大きな目標や成果を示す指標で、KPIというのはKGIを達成するために追跡される具体的な指標です。例えばKPIの例として、アクセス数、ページビュー、平均滞在時間、クリック率、コンバージョン数などがあります。
KGIとKPIの設定は、明確な目標を持ち、成果を定量的に評価するために不可欠です。定期的なレポートや分析によって、進捗状況や改善の余地を特定し、戦略の最適化を行うことができるでしょう。
キーワード調査、選定
ウェブサイトの目標とターゲットオーディエンスを明確にし、どのようなキーワードで検索されることが重要かを把握します。
競合分析やキーワードのリストアップの後、キーワードプランナーやキーワードリサーチツールを活用して、検索ボリュームや競争度などのデータ収集をします。収集したデータを基に、重要なキーワードを選定していくのが大きな流れです。
適切なキーワードを選ぶことで、ターゲットユーザーが検索する際にウェブサイトが表示されやすくなるのです。また、高検索ボリュームのキーワードを選ぶことで、ウェブサイトへのトラフィックを増やし、コンバージョン率を向上させる可能性もあるでしょう。
コンテンツ企画・制作
ターゲットオーディエンスのニーズや興味を理解し、それに合ったコンテンツを企画していくのが企画段階です。検索ボリュームや競合状況を分析し、効果的なキーワードを特定した後、コンテンツのテーマを決定します。
キーワードを適切に配置しつつ、読みやすく価値のあるコンテンツを制作します。視覚的な情報提供のための画像や動画を制作し、情報を分かりやすく伝える工夫が必要になるでしょう。
コンテンツ企画・制作は、SEOの観点から見ても重要な役割を果たします。ユーザーに有益な情報を提供することで、検索エンジンの評価を向上させると同時に、ウェブサイトの価値を高めることが可能です。
内部対策
内部対策は、ウェブサイトの基盤を強化し、検索エンジンでの評価を向上させる重要な一環です。ウェブサイト内部の要素や構造を最適化することで、検索エンジンでのランキング向上やユーザーエクスペリエンスの向上を図る取り組みを指します。
例えば、ウェブサイト内のリンク構造を最適化し、ページの相互関係を強化することなどです。適切なアンカーテキストを使用した内部リンクを配置すれば、ページの評価を向上させる効果が得られるでしょう。
他にも、ウェブサイトの読み込み速度は重要なランキング要因です。インハウスSEO担当者は、画像の最適化、キャッシュの利用、コードの最適化などを行い、サイトスピードを向上させます。
外部対策
外部対策とは、企業のウェブサイトへの外部からの影響を最適化する取り組みを指します。
例えば、外部のウェブサイトからのバックリンクは、検索エンジンにとって信頼性の指標です。ソーシャルメディアの活用やクチコミ・レビューサイトへの参加など、ウェブサイト以外のオンラインプレゼンスの最適化も行います。
悪質なリンクやスパムサイトからのリンクは、検索エンジンのペナルティを引き起こす場合があります。インハウスSEOは定期的な監視と排除作業を行い、サイトの健全性を保たなくてはなりません。外部対策は、ウェブサイトの信頼性と権威性を高めるために不可欠です。
効果測定
まずは使用するキーワードの検索エンジン順位を追跡します。ランキングの変動を把握することで、SEO施策の効果を評価できます。また、ウェブサイトへの訪問者数やページビュー、滞在時間などのトラフィック指標を分析します。
特にオーガニック検索からの流入トラフィックの変化を把握し、サイト内での目標達成率やコンバージョン率も測定することが必要です。
フォーム送信、商品購入、ニュースレター購読などのコンバージョンイベントの変化は今後の売上に大きく影響してきます。これらを総合して、投資対効果(ROI)を計算し、SEO施策に対するリターンを評価し、コストと効果を対比して投資の価値を判断します。
効果測定にはウェブ分析ツールやSEOツールを活用し、定期的なレポートやダッシュボードを作成することが重要となるでしょう。
サイト改善
サイト改善は、ウェブサイト全体のパフォーマンスやユーザーエクスペリエンスを向上させるために行われる一連の活動です。PDCAでいうところのC(CHECK)とA(Action)に当たる部分で、KGIやKPIが達成されているかを確認します。
KGIやKPIが達成されていれば更なる改善のために、達成されていなければ達成するために、自社内で行ってきたキーワード調査、選定、コンテンツ企画・制作、内部・外部対策をどう見直していくべきかを、効果測定で得られたデータをもとに振り返ります。
KPI、KGI達成のために、PDCAサイクルを繰り返ししていく、そのような行動が必要となります。絶え間なく変化するSEO環境に適応しながら、ウェブサイトの品質とパフォーマンスを向上させるための努力を行い続けなければなりません。
⑤インハウスSEOに向いている企業
インハウスSEOに向いている企業とはどのような企業でしょうか。その特徴をご紹介します。
すでにSEOの専門知識を有する人材がいる
既存のSEO知識を持つ人材がいる場合、戦略の立案と実行が迅速に行えます。
経験豊富な専門家がいれば、的確なキーワード選定やコンテンツ最適化が効率的になります。また、外部エージェンシーに依存せずにリソースの最適化もでき、費用や時間の節約が可能です。
ーSEOの重要性に理解がある
SEOがウェブサイトの可視性やオーガニック検索結果でのランキング向上を通じて、オンラインプレゼンスを向上させる重要な手段であることを理解している必要があります。
SEOの効果は即時ではなく、時間をかけて積み重ねるもので、継続的な努力が必要であるためです。組織全体でSEOの価値を共有し、持続的な成果を追求する文化を築くことが成功の鍵となるでしょう。
⑥インハウスSEOに向いていない企業
一方で、インハウスSEOに向いていない企業とはどのような企業なのかを説明します。
SEOに割く人材のリソースが無い
SEOは継続的な努力と時間が必要な取り組みですが、人員が不足している企業では、既存の業務に追われるためにSEO活動に十分なリソースを割くことが難しい場合があります。
人材の給与やトレーニング、ツールの導入などにも一定のコストがかかります。予算の制約がある企業では、これらのコストを捻出することが難しい場合があるでしょう。
⑦インハウスSEOを成功させるサポートならMPHへ
インハウスSEOは、SEOのノウハウを蓄積できる点やSEOの外注コストの削減ができるのがメリットです。一方で、専門的な知識を有する人材が必要で、人材確保・育成どちらにしてもコストがかかるというデメリットがあります。
やみくもに人材育成したとしても、その費用に見合った効果が得られないこともあるかもしれません。
MPHであれば、SEOに詳しい会社が手掛けるからこそ実現できるサポートが充実しています。インハウスSEOのコンサルティングはもちろん、自社サイトの現状分析、課題分析、SEO施策の提案までサポートいたします。
さらに、ほかの事業・マーケティング目的の見直しから、施策立案、実行までお客様に寄り添ったサポートをご提案します。お気軽にご相談ください。